たいていの人には迷いや後悔みたいな痛い部分があって、 ある人は前向きにのりこえてと励ましたり、 ある人は過剰なまでにさらけ出したりするのだけど、 きっとこの二人は、そんな最近の日本の POP / ROCK の人たちとはちがう、 弱気で、優柔不断で、とっても中途半端な位置にいるのだと思います。
フルサイズでははじめての the Margarines のこのアルバムは、 比較的聞きやすい曲のそろった前回のミニアルバムよりも、 もっと率直で、the Margarines の「らしさ」をより感じられるようなアルバムです。 けして奇をてらわず、あくまで聞きやすいメロディとリフ。 内省的で中性的な詞。 ロックと言うにはやさしすぎるヴォーカル。 でもどこかにちいさな痛みをつねに抱えている。 そんな半端なスタンスが、the Margarines の存在価値のような気がします。 (June 17, 1998)