頼まれた本を探しに本屋に行ったら、 懐かしいタイトルと鶴田さんの絵にひかれて、思わず買ってしまいました。
鶴田さん、挿絵は昔からよく目にしたことがあったけど、 やっぱり素敵な画です。
それにしても、時間が経ってすっかり忘れていたけど、 おもいでエマノンって、こんなシンプルな話だったんだ。。。
あれ?
書いてたようでブログに一回も書いてなかったこうの史代。
「夕凪の街 桜の国」は泣けたし、「街角花だより」はほろ苦かくてとてもいい漫画でした。
さんさん録は他のとちょっと違って、男の人が主人公。 妻に先立たれ、長男一家と暮らしながら主夫として悪戦苦闘する「参さん」の物語。 男の目線で描かれる物語につい感情移入してしまったり。。。 他の作品に比べると全体的にからっとしたテイストです。 笑い5、どきどき4、涙1くらい?
それにしても、こうの史代はちょっとした無言の1コマがものすごくいい。 うまいというわけではないけど、味がある。
会社帰りに本屋に入って、入り口付近の新刊コーナーに並んでいるのをつい買ってしまいました。 けして安くないんだけどね。。。
副題は「北欧神話で読む現代数学理論全6章」。 あるいは原題は「Au hasard / La Chance, la science et le monde」。
北欧神話をはじめ、ユダヤ教やその他さまざまな物語を導入として、
確率、リスク、統計論など数学〜物理学のトピックを語っていくのだけれど、
読み物としてなかなか面白いのは、壮大な叙事詩から数学的エッセンスを取り出そうとするのではなく、
数学、物理学的トピックの中から社会的、歴史的、あるいは哲学的な側面を引き出している点。
とくに量子力学やカオスの確率論的な部分は、
人間の意志や存在するという事柄そのものをあらためて考えさせるもので、
そういったこととがっぷり四つに組んで表舞台に上げていて、なかなか読み応えがあります。
またリスク論の章では現代の楽観的で近視眼的なリスク観を批判しており、
(この章ではとくに著者の感情が垣間見えるようで面白い)
評論としても興味深い内容。
カオス論近辺などは、数学、物理学の話題に疎いと分かりづらい部分もあるけれど、
どの章も冒頭の北欧叙事詩と数学、物理学のからみを読むだけでもかなり楽しめます。
で、徐々に難しい部分も読み進めればよいかと。
著者の著作のなかには摂動論の話なんかもあって、そちらの方がもっと読みたいかも。
(まだ英訳すらこれかららしいけど)。
実は友達なんです。
ヤンマガに載ったりしていたのだけど、しばらく会わないうちにアックスで連載して、
ついに単行本も出したのね。
装丁も普通のマンガだ。。。
昔手描きホチキス止めの短編をよく読ませてもらったけど、
どこか普通で変な人たちのことを描くテイストは変わらない。
でもこうして連載モノを読むと、変で可笑しいだけじゃなくて、
どこか変を背負っていることの辛さがにじみ出てきて、、、せつなくもなる。
いいマンガだなあ。
ちなみに短編「輝く人。」もかなりよい。 これこそ藤枝テイスト。
relax の後ろの方に連載されていた「今月のルノアール」の単行本。 ずっと編集後記の代わりみたいなものと思っていたがそうではないらしいね。 そして「今月のルノアール」というタイトルではあるけど、 別にルノアールに限定した連載ではないと思っていたら、ルノアールに限定していた。 毎回読んでいたわりに、毎回ちゃんと読んでいなかったな。
で、あらためて読んでみると、どうもこれは笑える類の文章だった。 大爆笑とかではなくて、この怠惰で平凡なルノアールの日常に対するにやり笑いというか。 電車のなかで読んでると何度も不意打ちをくらってしまう。 でも平日の昼間にルノアールで感じるような、そのしょうもない空間と時間が、 自虐的な憧れだったりもするよね。
だんご三兄弟やピタゴラスイッチでおなじみの佐藤雅彦作品が文庫で出てた。 と思ってつい読んでみたら、、、だいたい2本に1本くらいの割合でにやにや笑いが。。。 一通り読んであとがきを見たら、 あの「ネットのおやつ」(so-net の会員向けコンテンツとしてネットで配信していた短編アニメ)の書籍化なんだね。
そういえばピタゴラスイッチのドミノ的なもの、すごいね。 すでにドミノとかそういう概念を超えている。 ちょっと感動。
なんか面白そうな漫画の実写化が2つほど。。。
「どろろ」:手塚治虫
(Yahoo news)
手塚治虫の漫画の中でも、冒険、怪奇ものとしてかなり面白かったんだけど、
実は確か未完だったはず。
続きが読みたかった作品のひとつ。
奪われた体の部分一つ一つを取り戻すため魔物と戦うとか、
足りない部分を義足や仕込刀で補うとか、
いま改めて思うと男の子がものすごくくいつきそうな設定。
ベルセルクもそんなテイストがあるな。
ただ、実写化でどろろに柴咲コウというのが???だけど。
もっと恋愛は交えず硬派にいって欲しかった。
「奇談」:諸星大二郎(原題「生命の木」)
(公式サイト)
こちらは実写版が本当に怖そうな諸星大二郎の短編の映画化。
クライマックスの場面なんて、マンガだからまだ読めそうなものの
映像になったらちょっと心臓に悪いかも。
でも話として非常によくできているので面白そう。
こういうのの阿部寛ちょっと好きだし。
自分は短編を集めた文庫版「汝、神になれ鬼になれ」で読んだけど、
もともとのシリーズである妖怪ハンター、
ちょうど文庫版が発売になって今日早速買ってしまいました。
通勤電車で読むのが楽しみ。。。
「妖怪ハンター」なんて娯楽アニメみたいなタイトルだけど、
実際は妖怪よりも伝奇的要素が強いかな。
もともとは奥さんが読んでいた婦人公論に著者+フェミニズム系の女性二人の対談が載っていて、 この本のことが言及されていたので読んでみることに。 とくに著者がこの本の中で性に対する感覚(たとえばロリコンの心理とか、チラリズムとか) を本人の性的感情を元に正直に語ったというところを 他の二人がかなりくいついて(? 評価して?)いたので、 男としてはどう読めるのかちょっと興味がありました。
実際に読んでみると、確かに世間一般なんて客観的な生ぬるい書き方ではなくて
かなり個人的な部分まで踏み込んでいて、その点は読んでいて面白くもあり、
ちょっとウェットさが微妙だったり。
著者自身が感じたことを元に、
男性の性欲についてのいくつかのポイントを章ごとに述べていくのだけれど、
同意できるポイントと、あまり同感できない(ひとそれぞれと思ってしまう)ポイントが半々くらい。
ただ、わりと最初の方にでてくる「感じない男」という意味合い
(一言で言えば射精後の墜落感)については全く同感。
でも論文などではいままでほとんど取り上げられなかったとは言っているけど、
男性芸人の雑談とか、成人向け雑誌のエロでないページなんかでは、
当たり前のように語られていたように思わないでもないです。
(そういえば、成人雑誌のエロでないページ、、、たとえば音楽評とか、意外と普通の雑誌よりいいレビューしてたりしてね)。
でもこの本に書かれていることはおそらく女性にとっては全く分からなかったことなんだろうと思うと、 ぜひ読んでみてもらいたいかも。
最近似たような純愛感動ものみたいなのが映画になっているなー、と思ったら
「この胸いっぱいの愛を」とか「黄泉がえり」って、原作梶尾真治だったんだね。。。
昔よくハヤカワとかSFの文庫を読んでいた頃、梶尾さんのも読みました。
地球はプレーン・ヨーグルトとか、かなりシュールだったり可笑しい話もいろいろあって、
そういうのが得意と思っていたけど、映画の原作になるような感動ものも書いているのね。
自分が読んだ中では
「〜エマノン」というシリーズが、
SF的でもあり哲学的でもあって面白かった。
でもほぼ記憶ないので今度読み直してみるか?
で、同じく文庫で梶尾さん以上によく読んでいた短編作家が火浦功。 ジュブナイル小説も多いけど、 角川の短編集があまりに突拍子もなくて、笑えて、それでいて泣けたりして、 中学の頃 「たたかう天気予報」 なんかを読んで小説家になろうとしてました。 「不安定なまゆみ」「そこにいない少女」あたりはすごく短いけど話がうまくできていて、 ちょっとほろっとくるような。
で、昔読んでいたSFの中でも一番と思っているのが
大原まり子の
メンタル・フィメール
およびそのルーツとも言える
ハイブリッド・チャイルド。
なんとも表現しようがないけれど、その美しくも残酷で偉大な母性をもった世界観がものすごいです。
そしてこの小説を読んでいると、なぜか PSYS の曲(とくに
HOLIDAY
とか
NON-FICTION
とか)を思い出したり。
なんかもう、ある瞬間目を細めて「は〜〜〜(ためいき)」ってなるわけですよ。 まめおやじのやることを見ていると。
たいていの物事は人によって好き嫌いや向き不向きがあるんだけど、
まめおやじがやることといったら、もう反則としかいいようがないくらいどうしようもなくかわいいわけで。
まだうちの子はしゃべるどころか動き回ることもままならないけど、
これでしゃべりだしたらまたとんでもなく面白いことを(真顔で)言うんだろうなー。
はやくしゃべらないかなー。
前々から Ku:nel という雑誌、自分向きだなー、とは思っていたんです。 別に決まって読んではいないんだけど、それはその雑誌が好きでないからではなく、 雑誌全般あまり読まないからというだけで。
そしてとくに気になっていたのが、タイトル横でなんかのんきにしてたあのひと。 ありゃーかなりのお気楽さんだなーと思っていたら、やっぱりお気楽さんでした。 あんな生活がしたい、したい、したい、、、と思ってるひとに、 読んでいる間だけでもつかの間、お気楽な世界がおとずれるような、そんな本。
いまさら感爆発ですが、、、「のだめカンタービレ」面白いです。
奥さんが里帰り中暇だからとまとめて買ってあげたのですが、
自分も前から面白そうと思っていて、読んだらやっぱり面白かった。
割と周りに音大出身の友達(おもに女子)がいるので、ちょっと重ねてみたりして。
主人公ののだめや千秋が、音楽に悩みながら、いろんな経験で乗り越えていくところが
読んでいてわくわくしまいます。
自分もクラシックをやっているような気分になったりして。
(ロック、ポップスとはいえ自分で曲を書いているから近いといえば近いけど)。
のだめが千秋達のすばらしい演奏を見て、
「ピアノひかなきゃ」と憑かれたように自分の部屋に駆け戻る気分とかよく分かります。
自分も仕事がなければ、駆け戻って曲を録りたいとかプログラムを書きたいとか(爆)思うことあります。
そしてやっぱりのだめがかわいいと思ってしまうあたりも人気の秘密?
(おくさんに「甘いねー」と言われた)。
おんなの人は千秋が「かっこいい」と思うのかな。
(おくさんに「おんなの人ものだめがかわいいと思ってるんじゃない?」と言われた)。
まだ既刊の半分くらいしか読んでいないけど、はやく続きを読みたいです。
ぎゃぼー!
子育ての本は、最近はやっているエッセイ本、エッセイマンガも含めて多いけど、
「パパ」についての本はめずらしいかも。
3部構成で「子供へのインタビュー」「パパへのアンケート」「ママからのラブレター」に分かれているけど、
とにかく子供たちのパパ好きっぷりがもうすごいです。
多分なんでもない普通の人でも、子供から見たら強くてカッコよくて大好きなお父さんなんだろうなー。
そして、ママは
「子供のことをしかるのは自分の役目で、
パパはかわいがるばかりだから子供に好かれてずるい」、
パパは「やっぱり子供って、最後はママの方が恋しくなる」、
どちらもお互いのことをうらやましがっているのが伝わってきました。
やっぱりどっちも子供に好かれたいと思ってるんだよね。
ちょっと、100% 両親がそろっている家族しか出てきていないのが偏ってはいますが。
でも面白い本でした。
日曜日、引っ越して初めて石神井の図書館に行きました。
家からだとちょっと歩くけど、石神井公園への散歩がてら寄るとちょうどいい距離。
そして図書館でつい探してみたら、、、あった!
大学時代に学校の図書館で出会って以来、
再び読みたいと思っていたこの本が。
詳しくここで説明するよりは読んでみてください。
廃刊と再刊を繰り返しているみたいだけど、
平凡社のは表紙の絵がきれいに彩色されていて装丁もよさそう。
ぱらぱらめくって図版を見るだけでも楽しいです。
でも内容を読むと驚愕。。。
夏休みの間電車の時間が長かったので暇つぶしに買ったマンガ、 奥さんが買ってきてすすめてくれたマンガ。 2冊ともかなりよかったです。ちょっと泣けるところも。
アイデン&ティティ 32 みうらじゅん(青林工芸舎)
アイデン&ティティの第3部。
このマンガを読むたびに、まだちょっと音楽への夢というか未練を持っている自分の気持ちが
えらく揺さぶられます。
でも第3部は話がちょっと重いかも。
そしてストーリーがしっかりしすぎているかも。
水鏡綺譚 近藤ようこ(青林工芸舎)
野伏? の少年が主人公の、民話や神話をベースにした物語。
ほのぼのとした絵だけど、登場する人々の心の動きにほろっときます。
とくに結末にむけての数話は(奥さんにいわれていたとおり)涙がにじんでしまった。。。
暇つぶし用の雑誌を買いに、と思って入った普通の本屋で見つけた
インディーズTシャツのムック
NO T-SHIRTS, NO LIFE!!
表紙は女の子のファッション雑誌っぽいけど、
(だからくどくなくていいんだけど)
男の子も女の子も気になりそうなインディーズ系Tシャツのカタログと
インタビューや小ネタがいっぱい。
ギャグ系が多いけど、もうちょっとアート系&音楽系があるとなおうれしいかな。
それにしても、PCとプリンタがあるから自分でも家で簡単に出来そう。
Tシャツに合いそうな絵を描きおろしてもらおうかな。
あるいは自分でデザイン?
ところで、雑誌の表紙をスキャンして載せてしまったけど大丈夫かな。
CDのジャケなんかは著作権に抵触するので許可が必要らしいけど。
でも個人のページに営利目的でなく載せるくらいいいじゃん、と思うけど。
情報や手段がフリー(金銭的にも、技術的にもね)になるほど
新たなコミュニケーションの生まれるきっかけになるのに。
インターネットも、ソースフリーもしかり。
(※2004/11/03 表紙画像を Amazon から取得するように変更しました)
ただいまのBGMは空気公団「くうきこうだん」。 なんか後から聞きなおすとよくなってくるんだよね。 空気公団は。 7曲目の「ハナノカゲ」なんて結構ロックしていていいんです。 絵本作家でもある まえをけいこ。 さんのお店、 高円寺の vanilla cafe でもかかっていました。
・「妻と私」江藤淳
末期がんに侵された妻を見取るまでの約1年間の手記。
妻への、死への、限られた時間への氏の真摯な態度が美しい。。。
とくに前半は涙なくしては読めません。
思わず自分に置き換えてしまい、号泣。
・「仏教が好き!」河合隼雄+中沢新一
まだちょっとしか読んでいないけど、
かなり頭と心が刺激されまくり。
なぜキリスト教が、イスラム教が、そして仏教がかくあるのか、
そしてどうあるべきなのかが両氏の深い洞察と軽妙な対話で解き明かされる。。。はず。
そして超偏った話ではありますが、、、
Palm 開発環境を新しくしようと思って、
cygwin を最新にしたら。。。
ぜんぜん違う!
ないものはないんじゃないかというくらい unix のほとんどのツールがそろってる!
そしてインストールも linux のパッケージ管理みたいで簡単!
もしかしたらたいした変更もなく pointer が windows 上で動くのではないかと
期待中。。。
-> 動きました! 本当に何の修正もなく、
configure, make したらそのまますんなりと。
Xserver 入れたらもちろんウィンドウもちゃんと表示されるし。
本当に、なんなんだ、cygwin!!
Posted by kyohei at 16:01